「材料科学リカレントセミナー」のご案内と受講のお誘い
来る3月より、マテリアル・開発系では、新たに企業の若手エンジニアを主な対象とする「材料科学リカレントセミナー」を開始致します。
これは、これまで本系が教育面からの社会貢献が不十分だったとの反省に立ち、本系の材料系グループとしては我が国最大の教育資源を、社会、特に企業のエンジニアの方々にもご利用頂こうとの主旨になります。背景として、現在、我国のメーカー各社は、程度の差こそあれ、新入社員や若手社員の教育にかつてほど力を割き難くなってきているとお聞きしております。この現状を補完するため、東北大学のみならず全国の大学教員にも講師に加わって頂きながら、東北大学がリーダーシップを取って、このセミナーを継続的に運営していく計画です。
本セミナーでは、受講対象として2つのグループの若手エンジニアを想定し、大学の長期休暇期間の3月と9月に材料関係のセミナーを有料で実施致します。初めは、「材料系を卒業したエンジニア」のための学び直し授業で、基盤科目を6科目、展開科目を6科目設定しました。ご出身の大学によっては、独立した材料系ではなかった、あるいは授業を担当される教員が少なかった場合には、初めて学ぶ内容も多いかと考えております。そしてもう一つは、「材料系以外の出身で現在材料の仕事に携わっているエンジニア」のための系統的な材料入門の授業で、材料科学の骨子だけを繋いでコンパクトに学べる入門講座を計画しました。この授業では、各分野のエキスパートが90分ずつ1つのテーマを決め、噛み砕いて講義を行います。
授業の形態につきましては、現在のコロナ禍の影響もあり、リモートで実施致します。なお、授業の全ては録画し、著作権の関係で一定期間にはなりますが、YouTubeにて受講生のみ再度視聴できる体制を取りたいと考えております。業務で受講できない時間も発生するものと存じますが、録画視聴をご利用頂き、教育成果を上げて頂ければ幸甚です。
なお、本セミナー立ち上げに際しましては、まずは東北大学マテリアル・開発系(金研、多元研等を含む)の教授陣を中心に講師を割り振り、スタート致しますが、順次全国他大学の講師を加えながら、全国の材料系大学の中核セミナーとして、一丸となった社会貢献を目指したいと考えておりますので、長い目で育てて頂ければと存じます。
令和3年1月
東北大学マテリアル・開発系 材料科学リカレント教育プログラム
系長・プログラム長 成島 尚之
セミナーWG長 三原 毅