本学科では、学部、大学院を通して専門学力を段階的に身に付けていくようにカリキュラムを編成しているが、学部の4年間で十分に工学者として独り立ちできるように配慮している。すなわち材料学を専門とするものにとって不可欠な基礎科目を3年生までにしっかりと学び、4年生の一年間にわたる基盤および卒業研修において、それまでに修得した基礎学力の上に、自らの力で新しい知識を積み重ねながら、工学的手法の基本を学びとっていくのである。また、大学院に進学した場合には、材料学の最先端および学際的分野について学び、専門性を深めると同時に学問領域の幅を広げ、さらには修士、博士研究を通して独創力、問題解決能力、創造性を磨いていくことになる。
具体的な構成としては、材料学全般に関わる科目に加え、全学教育で学んだ数学、物理、化学の基礎を補完・発展させるための科目が3~4セメスターに用意され、これらの基礎科目が材料学にどのように応用されるかを、5~6セメスターの科目を通じて学んでいく。並行してコンピュータ演習、材料科学総合学実験および材料学計画及び製図が用意されているが、これらは講義内容を実際に体験することによってその理解を深めるとともに、大学4年間の集大成と言える卒業研修を行う上でも欠くことのできない科目となっている。
基盤および卒業研修は研究室への配属が決定した後に、各研究室の指導のもとで実施される。基盤研修では学術論文の読み方、まとめ方、論文発表の仕方を学び、卒業研修では研究課題を与えられ、そのテーマに関連した資料の収集、研究計画の立案、研究の遂行、成果のまとめと発表を行っていく。